アラブ首長国連邦(UAE)の大手電力業者であるドバイ電気水道局(DEWA)は2015年10月21日に、同社が開発するメガソーラー発電所に関して、95件の入札を受けたと発表した。

ドバイ電気水道局が開発しているメガソーラー発電所はドバイ南部のSeih Al Dahalに建設すると予定が建てられていた。当初の計画では、2030年までに合計出力3000MWの太陽光発電システムを導入するという内容だった。1箇所に建設するプロジェクトとしては世界最大規模のものとなる。規模は世界最大だが、コストでは世界最小を目指し、5.4米セント/kWhの発電コストの実現を目標と掲げていた。

当初の予定では2017年4月までに第2フェーズ分の稼働を目指していたが、予定より少し遅れての完成が見込まれている。

これは砂漠に照り付ける太陽光を最大活用したものとなり、方式としては集光型太陽熱発電(CSP)というパラボラアンテナのような仕組みのものを採用している。造りは中央のタワーを囲むようにして、ヘリオスタットと呼ばれる反射鏡を敷き詰め、太陽光を一点に集中照射する。こうして集めた光は熱源となり、蒸気タービンを回す力となって電力を産み出す仕組みだ。

ドバイ電力水道局はBurj Khalīfahにて記者会見を行い、5つの施設からなる集光型太陽熱発電方式の世界最大のメガソーラー発電所をMohammed Bin Rashid Al Maktoum Solar Parkに建造するプロジェクトの正式発表を行った。このメガソーラー発電所の最大のメリットはエネルギーを蓄えることができ、日没後でも12時間は発電を継続できるということにある。

現在世界最大規模の392MWのメガソーラー発電所はアメリカのカルフォルニア州にあるが、今後ドバイで建設が進む新メガソーラー発電所は5000MWもの発電量を目指しており、2030年には完成させるとアナウンスしている。

ドバイでは地球環境に優しいクリーンエネルギー事業が盛んであり、「Clean Energy Strategy 2050」というプロジェクトが進行中である。計画では2030年にはドバイの必要電力の1/4をソーラーエネルギ-に切り替える目標が掲げられている。

当初の計画よりコスト面での見直しがされ、8米セント/kWhの発電コストとなるという。これでも世界最安のソーラー発電コストとなる。

この計画により、ドバイは地球温暖化の進行を抑えることができ、世界へ発信するモデルケースとなることだろう。

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