ドバイのアート街アルザーカル・アヴェニュー(Alserkal Avenue)のフォトギャラリー「ガルフ・フォト・プラス(Gulf Photo Plus)」で7月31日、ドバイの建設労働者250人のポートレートを飾る写真展「Constructing Portraits」が始まった。
ガルフ・フォト・プラスに所属する写真家とボランティアが、ラマダン明け大祭の期間を利用して撮影した建設労働者の写真を展示する同展。写真家のチームは、工業地帯アル・クオーズ地区の建設労働者の宿舎へ赴き250人を撮影した。
プロジェクトを主催したガルフ・フォト・プラスの共同オーナーのモハメッド・ソムジは、「写真展のアイデアはラマダン期間中に発案したもので、地域に貢献できることとして考え付いた。ラマダン中は金銭や食料の寄付を行う人が多くいるが、われわれは写真家として、プロの技術と最高の機器を使って写真を撮りたいと考えた」と語る。撮影した写真は全て現像され、故郷の家族や友人に送れるように進呈された。
会場には、プロジェクトの意義が英語、ヒンズー語、ウルドゥー語で記されている。「ドバイの建設ラッシュを支えながら日の当たらないところにいる人々。しかし、その仕事に誇りを持ち、われわれと同じように、夫であり父であり、友人であり、夢を持っている人々。そんな彼らの素顔に会える場所に、皆さんを招待したい」
250人のポートレートは10枚の展示壁に掛けられ、壁には20歳から57歳までの建設労働者の写真が並ぶ。ポートレートには、氏名、国籍、職業の他に、あらかじめ用意された質問に対する答えが一言添えられている。「あなたのヒーローは誰ですか?そして、その理由を教えてください」
インドから出稼ぎに来ている26歳のモハメッドは「私の弟。なぜなら、彼は教育を受けているから」と回答。写真の中の彼は、自信満々で腰に手を当て満面の笑顔を浮かべている。
開催時間は10時から19時。入場無料。9月5日まで。
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