ドイツ・ブンデスリーガのウインターブレーク中にドバイでキャンプを行っていた同リーグ所属のボルシア・ドルトムントは1月15日、韓国の全北現代との強化試合に4-1で快勝し、ドバイ合宿の日程を終了しドイツへの帰路に就いた。

ドルトムントは、1月9日からドバイのナドアルシバ・スポーツコンプレックスで合宿を行っており、朝晩の2部練習も含めた厳しいトレーニングを行っていた。12日には、日本代表の長谷部誠選手が所属する同リーグのアイントラハト・フランクフルトと強化試合を行い、香川真司選手のゴールを含む4-0で快勝していた。

合宿当初より予定されていた全北現代との強化試合は、現地時間16時35分にアル・ワスル・クラブでキックオフ。会場には、ドバイ在住ドイツ人や韓国人をはじめ、約3000人の観客が集まった。香川選手の活躍を期待する日本人も多く来場し、現地の日本人サッカースクール「ドバイブルージュニアサッカー教室」の子どもたちもおそろいのユニホームを着て応援に駆け付けた。

開始早々の前半3分、マルコ・ロイス選手が先制点を挙げる。イルカイ・ギュンドアン選手、ピエール=エメリク・オーバメヤン選手とつながったボールが、ペナルティーエリア外に飛び込んできたロイス選手へ。浮き球を右足で切り返し気味にトラップして相手DFをかわすと、左足で冷静に蹴り込み幸先のいいスタートを切った。

全北現代は、守備的になりながらもカウンターでチャンスをうかがう。すると10分、左サイドからのセンタリングに、中央でマークを外したイ・ドングク選手がヘディングシュート。ゴール前でワンバウンドしたボールがネットを揺さぶり、全北現代が同点に追い付いた。

ドルトムントは、ギュンドアン選手を中心にゲームを組み立て、たびたびアタッキング・サードに攻め込むがゴールが遠い。24分にはゴンザロ・カストロ選手のコースをついたミドルシュートが相手キーパーの伸ばした右手にセーブされ、38分にはショートコーナーからオーバメヤン選手がゴールネットを揺らすがオフサイドの判定。

前半1-1で終わるかと思われた42分、中盤でヘンリク・ムヒタリアン選手が猛烈なチャージからボールを奪取。右サイドに開いたオーバメヤン選手に渡し、自身はオーバメヤンの空けたスペースに全力で飛び込む。リターンを受けたムヒタリアン選手がペナルティーエリアに走り込んできたカストロ選手にラストパス。カストロ選手は、右足のインサイドで丁寧にコーナーを突いてドルトムントが追加点。ドルトムントは2-1でリードして前半が終了した。

ドルトムントは、左サイドバックで先発したパク・チュホ選手を除き、10人の選手が交代して後半に臨んだ。香川選手は中盤の中央前目のオフェンシブ・ハーフの位置に入った。

後半8分、前線でアドリアン・ラモス選手がキープしたボールが、ペナルティーエリア外中央の香川選手に渡る。香川選手は、相手DFを背負いながら左足のダイレクトで丁寧にモリッツ・ライトナー選手に落とす。ライトナー選手はDF3人の間を通すスルーパスを左サイドを駆け上がったパク選手に供給。パク選手はダイレクトで蹴り込み、相手GKの股を通したゴールで、スコアを3-1とした。

そのまま試合終了かと思われた後半45分、自陣深くでボールを受けた香川選手は、ドリブルでセンターサークル付近まで上がる。左サイドを上がったパク選手とワンツーで受け直し、鋭いターンから右サイドへサイドチェンジ。そのままゴール前のスペースに素早く進入し、再びボールを受ける。

パスカットに入った相手DFのタックルを交わしDF2人を引き付けながら、ペナルティーエリア内左サイドでフリーになったプリシッチ選手にラストパス。プリシッチ選手が右足で決めて4-1とし、試合終了となってドルトムントが勝利した。

試合後には出口で待ち受けるファンのために、ドルトムントの選手がサインや写真撮影に応じた。香川選手が登場すると、集まったファンから「香川コール」が沸き上がり、大声援の中スタジアムを後にした。

サインをもらった女性は「隣にいた小さな子が香川選手が来る前にたくさんサインをもらっていて、ペンのインクがなくなってしまった。香川選手から『この子のペンが出ないので貸してください』と言われ貸したが、丁寧にサインに応じていてとても優しいなと感じた」と興奮気味に話した。

翌朝帰路についたドルトムントは、20日にチェコのスパルタ・プラハと強化試合を行い、24日から再開するブンデスリーガのボルシア・メンヘングランドバッハ戦に臨む。

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