ドバイの多目的屋外商業施設シティ・ウォーク(City Walk)に、世界で活躍するトップストリートアーティスト15人の作品が描かれ、拡張した新設ビルの隅々を華やかににぎわせている。

「ドバイ・ウォールズ(Dubai Walls)」と名付けられた同作品は、スプレー缶を用いて描くストリートアートのプロジェクト。シティ・ウォークの開発会社であるMeraas社が15人のアーティストを招待して実施している。

シティ・ウォークは、ブルジュ・ハリファを眺めるドバイの高級住宅街Jumeirah地区に位置し、屋外でショッピングや食事を楽しめる場を提供。気温の高いドバイにあって、商業施設は空調の効いたショッピングモールに集中しがちの中、シティ・ウォークは秋冬を中心に屋外で食事やショッピングを楽しみたい多くの客を集める。

集客の成功に後押しされ、今年2月には拡張部分がオープン。あか抜けしたロンドンの街をイメージしたストリートに、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やラルフローレン(Ralph Lauren)などの店舗が並ぶ。

ドバイ・ウォールズは、シティ・ウォークの新たなビルをキャンバスに色鮮やかなポップな絵を表現し、世界中で著しい成長を遂げているストリートアートを中東に紹介する試み。Meraas社のハバーイ会長は、「ドバイ全体を野外美術館にするというドバイのムハンマド首長の指針に基づいた取り組みの一つ」と説明する。

参加した15人のストリートアーティストは、いずれも世界で活躍している。日本人では、ニューヨーク在住のレディ・アイコさんが参加。桜のちりばめられた華やかな花魁(おいらん)が、大きな存在感を放っている。

レディ・アイコさんは、2012年に米国のストリートアーティスト、キース・へリングのプロジェクト「The Bowery Wall」に女性として初めて参加。村上隆さん、草間彌生さんに次いで、2013年には日本人として3人目の日本人アーティストとしてルイ・ヴィトンのコレクションに出るなど、世界を舞台に第一線で活躍している。

そのほか、フランス人でステンシル系ストリートアーティストの第一人者ブレック・ル・ラット(Blek Le Rat)さんや、米国のキャラクターを独特なスタイルで表現したロン・イングリッシュ(Ron English)さんなど、一流アーティストがドバイの壁画で共演を果たしている。

参加アーティストの詳細情報やメーキング映像は、ドバイ・ウォールズのホームページで公開する。

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アート
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