ドバイ道路交通局(RTA)は6月、交通の安全を一層改善するため、フランスのセキュリティー大手Morpho社の高精度道路交通違反取り締まり装置「Mesta Fusion」の導入を決定した。過酷な夏の暑さへの耐久性などの試験を終えて現在、設置が進められている。

ドバイでは慢性的な渋滞やスピード違反などの危険運転など、交通に関する問題が常態化している。ドバイ警察によると、人口250万人のドバイでのスピード違反件数は、1日平均5524件に及ぶ。今年のラマダン初日には、14時30分からの5時間だけで250件の交通事故が発生している。

交通ルールの順守や事故の防止に、RTAやドバイ警察を始め政府機関はさまざまな対策を講じている。スピード違反を取り締まるレーダー装置の数は毎年増加している。一目見てレーダー装置と分かる円柱型のものから、道路脇に一見無造作に置かれた「ごみ箱型」のものまで、形状もさまざまだ。

今回導入したMesta Fusionは、縦長のスリムな四角柱。最高水準の高解析度カメラを搭載し、片側7車線分、200メートル手前までカバーできる幅広い感度を持つ。

スピード違反のみならず、不十分な車間距離の車両や赤信号での交差点突入車両、交差点での右左折禁止レーンから曲がる車両渋滞時にレーンを外れ路肩を走る車両など、さまざまな違反車両を取り締まる。

運転中の携帯電話がハンズフリーでも使用禁止となり、4月には運転中の飲食、電子たばこ喫煙、テレビ鑑賞、化粧などを禁止する交通違反事項の追加案がドバイ警察から連邦交通委員会に提出されている。ドバイ警察は法整備を進め、レーダー装置を増やして取り締まりを強化することで、交通違反や事故件数の抑制につなげていきたい考え。

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